11/8 阿蘇大橋地区斜面防災対策現場研修会

平成28年4月に発生した熊本地震による災害復旧状況として、
国道防災協力会主催により阿蘇大橋地区斜面防災対策現場での研修、視察を行ってまいりました。

研修会には同会の会員38社が照国神社出発組の33名(有迫組2名)、川内駅出発組の16名、総勢49名が参加しました。
各出発点からはバスでの移動、途中休憩も挟みながらということもあり、現場到着は13時30分となりました。
天候は鹿児島、熊本共に雨であり現場到着時も降っておりましたが、雨以上に驚いたのが霧であり、
災害復旧工事を施工されている熊谷組様も当日は現場を休工しておりました。

※写真からは分かりにくいかと思われますが、見通しがきかない程の濃霧です

                             濃霧状況の写真
※写真からは分かりにくいと思われますが、見通しがきかないほどの霧です


到着後、国土交通省九州地方整備局熊本復興事務所の宮元工務第一課長が下記写真の看板を用いて
地震直後の阿蘇大橋地区被災状況、国道57号及び国道325号の被災状況について説明されました。
報道等で目にされた方も多いと思いますが、阿蘇大橋の崩落や山の大規模な土砂崩れ等、
復旧工事が行われている現在でも被害状況の甚大さを改めて感じました。

          阿蘇大橋被災状況パネル                     国道57号、国道325号被災状況パネル   

続いて現場での施工について説明が移りましたが、崩壊現場のため地盤が大変軟弱となっており、
更には阿蘇特有の火山灰土砂である「黒ボク土層」によって工事が困難且つ危険を伴う点について考慮しなければならなったそうです。
その為、分解組立型バックホウをヘリコプターで頂上へ運搬、組立し、無人化施工で不安定土砂を取り除いた旨、説明がありました。
また当日も雨、濃霧の状況でしたが、梅雨時期並びに寒冷期には視界不良や足場不良等で休工しなければならない等、
大変厳しい作業環境で施工を行っていることがお話の中からも伺えました。

阿蘇大橋地区土砂災害の砂防状況及び崩壊斜面対策の施行ステップ            作業環境及び土留盛土の設置

      ラウンディング            恒久的な斜面安定化対策              恒久対策

                               阿蘇無人化作業所
※阿蘇無人化作業所室内を撮影させて頂きました。当日はは現場休工でしたが2名のオペレーターの方が監視を行っておりました

 

現場研修会の最後には雨、霧もだいぶ晴れ場内を視察致しました。
完全復興にはまだ時間を要すると思われますが、国土交通省九州地方整備局をはじめ災害復旧に携わる関係各社、
早期復興に向け全力で尽力されております。一日でも早い復興を心よりお祈り申し上げます。

                                 落橋した阿蘇大橋

                                   現場写真

2017年11月11日